動物の体からヒントを得た技術が、様々な分野で開発されています。

新幹線のパンタグラフから生じる音が大きい時には、音もなく獲物に近づくフクロウの羽の構造を真似することによって、音が軽減されたこともあります。

今回、日本の航空会社で、飛行機の機体の表面に、サメ肌のフイルムを貼ることで、航空燃料や排出される二酸化炭素の量を減らすことができる技術が導入されました。

ANA(全日本空輸)が、ドイツのルフトハンザテクニック社とBASF社が共同開発したリブレット技術を導入したものです。

摩擦抵抗が低いサメの肌にヒントを得て開発されたものです。

同様の構造にヒントを得て、水着を開発した企業もあります。

長い距離を速いスピードで泳ぐサメの体に着目したものです。

このように自然の摂理や動物の体や動きにヒントを得て開発された技術をネイチャーテクノロジーといいます。

今回紹介した技術以外にも、様々なものが開発されています。

ANAで導入されたのは貨物機、ボーイング777ですが、来春には旅客機にも導入される予定です。

機体全部ではなく、空気抵抗が大きい部分に貼ることで、年間航空燃料約250トン、排出する二酸化炭素は約800トン減らせるのだそうです。

航空業界は、新型コロナウィルスの影響で、売り上げにダメージを受けた産業の1つです。

新技術により、水を得た魚のように飛んでほしいものです。