秋田新幹線、山形新幹線と同じ区間を走る在来線の車両で、自動列車停止装置(ATS-P)の設定を誤ったため、カーブの手前で自動ブレーキがかかる速度の設定が、本来設定すべき速度より高くなっていたとJR東日本が発表しました。

在来線の車両は、カーブにさしかかると自動列車停止装置が働き自動ブレーキがかかる仕組みになっています。

もちろん停止はしませんが、速度超過しないように設定されているわけです。

その設定が、本来設定すべき速度より、5キロから15キロ高く設定されていたのです。

これまで、設定の誤りによる速度超過は起きていないようですが、15年ほど前から、設定が誤っていたようです。

速度超過による事故といえば、2005年に起きたJR福知山線の脱線事故が思い起こされます。

よりによって、今回の設定ミスは、この福知山線の脱線事故の再発防止策として、JR東日本が装置を改修した際に誤って設定されたようです。

事故の防止策として取られた措置で、誤った設定がなされたことになります。

人間の操作では誤る可能性があるので、自動で機能するような装置は様々な業界で用いられています。

ただ、その設定を誤れば、うまく機能しないわけですが、自動装置なだけに誤って機能していることには気づきにくいわけです。

今回の設定ミスも、ヒューマンエラーの典型として、鉄道業界だけでなく、他の業界でも同じようなミスが起きないような注意喚起として役立てたいものです。