中国の広東省にある台山原子力発電所で放射性物質が漏れているのではないかと問題になっていました。

一時は中国政府が事故を否定するようなコメントをしていたようですが、結局海外メディアが原子炉内での希ガスの濃度が上昇しているようだと報道したこともあり事実関係を認めざるを得なくなったようです。

燃料棒が破損し放射性物質が漏れたようです。

中国側は事故は認めたものの放射性物質が漏れたことは否定しているようです。

日本の福島での原発事故もあり、中国の世論は原発には否定的なように見えます。

それでも多くの人口を抱える国として中国政府は原発の拡大を目指しています。

そのためフランス企業の新型の原子炉を採用していましたが、事故が起きてしまいました。

この中国での原子力事業にはフランスの電力公社が出資していたり、フランスの企業の原子炉を採用しているので事故が起きたかどうかはフランスの企業や国益にも影響を与えます。

フランスと中国というとあまり聞かない組み合わせのような気もしますが、原発事業でフランスは様々な国と関わっています。

日本も使用済み燃料棒の再処理などでお世話になっています。

それを考えると原発の先進国と言えるのですが、そのフランス企業の原子炉でもこのような事故が起きてしまいます。

中国政府は経済政策上の問題だけでなく、福島の原発事故の汚染水の問題で日本を批判してきただけに放射能の漏洩は認めにくいのだと思います。

原子炉を製造したフランス企業がアメリカ(U.S.A)政府に技術協力を求めたようですので、現在の米中の関係を考えれば事態をあまり軽く考えることはできません。