京都刑務所で食中毒が発生し、受刑者600人以上に食中毒の症状が現れています。
設備は3日間使用停止ですので経済的にもかなりの負担となります。
刑務所特有の事情があるのかもしれませんが、気温が上がり食中毒が発生しやすくなっています。

毎年飲食店でも食中毒や特定の菌が原因の感染症の発生も報告されています。

厚生労働省もオリンピックに向けて対策を考えていて、HACCPの義務化を進行させています。
HACCPはハサップとかハセップと呼ばれる衛生管理の手法です。

H(Hazard)A(Analysis) and C(Critical)C(Control)P(Point)の頭文字をとってHACCPです。

食品の製造過程においては生き物、化学物質、製造機器などの危害要因があります。
ハサップ(ハセップ)は、この危害要因を分析、管理することにより食品の安全性を確保する衛生管理の手法です。

食品についてもISOはあるのですが、ISOの方は食品の周辺事業も対象になり適用範囲が広いのです。
製造機器のメーカーや輸送業務も管理の対象となります。
これに対しHACCPは食品業界専門と考えてよいでしょう。

これまで食品の製造工場などで、この管理手法が用いられてきましたが、これまでの内容を少し変えて飲食店などにも義務化しようという動きがあるのです。

食品衛生法は今年の国会で改正案が可決され既に公布されています。
2年以内に施行され、経過措置として1年の猶予期間が設定されています。
近いうちに施行され、実施に1年の猶予が認められるということです。

今のところ一定規模以上の事業者と小規模事業者の基準を分けて実施する制度になっているようです。

小規模な飲食店にも適用があるとすると、対応はかなりの負担になると思います。

もちろん普段から衛生管理に気を遣っている事業者さんは、今までの製造、調理方法で既に基準をクリアしているというところもあると思いますが、こういう規制のほとんどは事務的な負担を伴います。

行政書士が対応する分野となりますので、我々も保健所の許可や風営法の許可に加えHACCPについても準備を進めなくてはなりません。

食品業界の方には随時情報を発信していきます。