行政書士業務メインのブログですが今日は経済関連のことを書きます。

ここ最近の円高についてです。

米国の外交関係ははこれまでの既定路線の変更もあり孤立化が進んでいます。

一方経済は保護主義的な政策を進めているため、国内企業の保護にはなりますが中国との貿易戦争に発展しています。

このような米国経済の不透明感からリスク回避の動きが出ています。

直接的にはドル売りです。

他方、日本は現在インフレを目指しているので長期的には通貨価値が下落するはずですが、リスク回避の動きから円買いが進んでいます。

日本の通貨価値の下落に対する警戒感よりも世界経済の減速に対する警戒からの円買いの方が勝ってしまっている状態です。

これまでの経済では日本が買われていると言っても良い時期もありましたが、現在の状況はこれまでと異なるように思います。

現在の日本経済の状況はGDPにしても労働生産性にしても決して先進国の中で高い地位を占めているとは言えません。

これは評価だけでなく実際の日本経済の現状の現れだと思います。

ですから円買いもリスク回避のためであってトランプ氏のような予測不能な動きをするドルよりも、スコアはあまり良くないがまだ変な動きをしそうもない日本の円を買っておくかという相対的な判断だと思います。

来年にかけて円高が進むかもしれませんが、より経済状態の良い国が出てくればそちらの通貨が買われるかもしれません。

ただし主要な通貨でこのような条件にあてはまる国があまり見当たりません。

労働力としても観光客としても外国人を受け入れようとしている今、急速な円高はこれまでの経済政策にとっても他の政策にとってもマイナスになる気がします。

日本の経済にとって好ましい為替レートに安定しなくても、日本の経済が沈めば自然に円安になるだろうという理屈はわかるのですが、実際に経済が沈んでしまえば円安のメリットもなくなってしまうという厄介な状況だと思います。