仙台高裁の裁判官のSNSでの投稿が問題になっています。

この裁判官は東京高等裁判所の裁判官だった時に事件の被害者遺族の感情を傷つけたとして遺族から処分を求める要望書が提出されていました。

ところがこの後自らのフェイスブックに「遺族は自分を非難するよう東京高裁から洗脳されている」と書き込んでしまいました。

これに対し仙台高等裁判所の長官が遺族を侮辱し裁判官に対する国民の信頼を損ねるものだとして分限裁判を求める申し立てを最高裁判所に行いました。

高等裁判所の裁判官ですから裁判官の中でも優秀な方ということになります。

実際、この裁判官は司法試験などを勉強する人が読む要件事実論という分野の本を書いている人で、その著書はわかりやすいという評判です。

行政書士は特定行政書士の勉強をするのでもなければあまり読まない本です。

SNSで仕事に関連して発信したいという発想が今どきなのかもしれません。

ですがこの方、事件の遺族の感情を逆なでするような書き込みをしてしまった後も大人しくなるということがないのです。

以前も別の投稿で注意を受けています。

裁判官にも言論の自由があるのはもちろんなのですが、こういうことを書いたら遺族を傷つけるかもしれないから止めておこうとなぜならないのかが不思議です。

そのぐらいは気にするなということなのかもしれませんが事件から間もない時期の席になる立場の書き込みなら気になって当然です。

法的に問題なくても職業人としてどうなのか、もう少し配慮があってもよかったように思います。

本人を説き伏せられない上司にも責任がありそうな気もしますが裁判官はそれぞれ独立性があるということになっています。

身分保障も厚いため今回分限裁判ということになりました。

こういうことでわざわざ大事になってしまい能力を活かしにくくなるのは社会的損失とも言えるのではないでしょうか。