以前にも少し触れたことがあるのですが、コロナ下で外国人の入国が制限されたり、その制限が解除されたりしています。

特定技能という新しい在留資格ができましたが、制度の不周知や試験制度が上手く実施できないなどの理由により、思っていたほどこの在留資格を取得できる外国人が増えていません。

それでもだんだん人数が増えてきたかなと思ったところでコロナの影響により入国が制限されたりしています。

その後入国制限が緩和されたりしていますが、主にビジネス目的の人が中心と言われていました。

実際の入国制限の緩和措置の中で入国してきた外国人の実態がわかってきました。

3割近くが留学生で、4割を少し超えるぐらいが技能実習生でした。

低賃金労働を支える層の人達が入国してきているということになります。

ただ安価な労働力を求めているはずの職場も新型コロナウィルスの影響により営業自粛又はその煽りによる影響を受けています。

その結果日本で低賃金の仕事であっても収入を得たいと考えて入国してきた外国人の仕事も危うくなっています。

勝手に仕事を変わろうと思っても不法滞在になる可能性が出てきます。

母国に帰ろうと思っても帰国費用が用意できない人もいます。

結局不法滞在者となった状態で食いつないでいても、捕まって入管施設に収容されてしまう人も出てくるのです。

その入管の施設では衛生管理が行き届いていないため、クラスターが発生してしまったというニュースが流れています。

このような状態を避けるため仮放免により施設外に出される人もいますが、生活する手段がないことに変わりありません。

一定の条件のもと働けるように制度変更が進められていますが、制度が変わっても求人が増える状況にあるかどうかは誰にもわかりません。

条件を満たせば外国人でも生活保護をもらえますが、そのコストを考えると安価な労働力によって得られる利益との収支は果たして釣り合っているのでしょうか。

日本でひどい扱いを受けたと感じて帰国する外国人の感情を経済的に見積もった場合に日本人にとっても赤字と言って良いのではないでしょうか。