東北大学の研究チームの研究により、ビタミンKに細胞死を防ぐ効果があることがわかりました。

細胞内に酸化された脂肪が貯まると、フェロトーシスという細胞死が起こることが知られています。

これまで抗酸化作用のあるビタミンEに、この細胞死を防ぐ効果があることがわかっていました。

ビタミンEはこの酸化防止効果を利用して、食品などで酸化防止剤としても使われています。

今回、ビタミンKにもフェロトーシスを防ぐ効果が有ることがわかりました。

このような研究結果を聞いて、直ぐにサプリで大量に摂取することには注意が必要です。

特に今回発表されたビタミンKはワルファリン(ワーファリン)など一部の薬を服用している人は、医師から摂取制限がかかっているはずです。

このような薬を服用していなくても、ビタミンには水溶性や脂溶性といった性質の違いにより、体への吸収のされ方にも違いが出てきます。

更に、今回の実験結果では、食事などから通常摂取できる量よりも、かなり多くの量を摂取しなければ、フェロトーシスを防ぐ効果は期待できないため、多少食事を改善したところであまり意味は無いのです。

ちなみにビタミンKには抗酸化作用は無いようですが、細胞内で作られるFSP1という酵素によって、ビタミンKが還元型に変化することで、脂質酸化が防がれていることがわかりました。

このあたりのメカニズムを研究するとにより、他の病気の予防に役立てることも期待できるのではないかと思います。