このブログでも何度か取り上げているように、高レベル放射性廃棄物の最終処分場の候補地の選定が行われています。

まず、文献調査として適地かどうかの調査が行われます。

この文献調査を受け入れるだけで自治体には20億円のお金が交付されることになっています。

現在文献調査の候補地となっているのは北海道の自治体ばかりですが、少し前に候補地の1つとして挙がっていたのが、長崎県の対馬市です。

長崎県建設業協会対馬支部などが調査受け入れを求める請願を市議会に提出し、市議会は多数決で請願を採択していました。

しかし、対馬市長は、市民の分断が起こっていて、合意形成が十分ではないとして、調査受け入れを拒否するという判断をしていました。

その対馬市で、市長選が行われ3月3日、現職の比田勝尚喜市長が大差で当選を決めました。

最終処分場の受け入れ拒否という判断が、市民の支持を得たものと思われます。

これ以外にも、拒否を決めた直後から、市長の判断に感動したという寄付や、ふるさと納税が殺到していました。

対馬市は、日本の歴史にとっても重要な位置を占めていて、韓国(大韓民国)に近く、日本から大陸へ通じる経路は、天孫降臨とも深い関係があるのではないかと考えられます。

そのような自然豊かで歴史的にも価値のある対馬市で、高レベル放射性廃棄物の最終処分場の受け入れ拒否を決めた判断は、将来的にも20億円以上の価値があるのではないかと思います。