廃棄される食品を減らすため、フードロスに対する対策が進んでいます。
賞味期限が近い商品を店舗で安く販売したり、こども食堂などに寄付する取り組みです。
同様の問題がありながら、あまり対策が進んでいないのが、花卉業界です。
実は、ロスが多い業界の1つでもあります。
商品である花卉は、傷などが有ると売り物にならず、これまでは廃棄するしかありませんでした。
そのフラワーロス対策の一環として、椎名洋ラン園では、開花前に傷ついてしまったコチョウランを「里親」に育ててもらう試みを始めています。
クラウドファンディングでは、このプロジェクトで、目標額を上回る金額が集まりました。
それを元に、里親へと花を運送しているのです。
ペットのようにかわいがってくれる人が多いようで、花が咲くと報告してくれるのだそうです。
同園では、クラウドファンディング終了後も、この取り組みの継続を検討しているようです。
椎名洋ラン園では、食育ならぬ花育にも取り組んでいます。
小中学生を対象に、コチョウランを苗から育てて、花が咲いたら大切な人に贈るという授業をしているのです。
動物の虐待は人間への加害につながることがあります。
反対に、人に危害を加えないような教育のためには、花を育てることが役に立つかもしれません。
母の日が近いので、カーネーションが大量に取引される時期ですが、大量な取引の背後では、大量の廃棄が生じています。
少しでも廃棄ロスが減るような試みを増やしていきましょう。