ビルや橋など、建設に欠かせないのがコンクリートです。

コンクリートをつくるにはセメントを使います。

セメントをつくるには炭酸カルシウムに粘土などを混ぜ高温で焼成します。

高温で焼成するには、通常物を燃やすので二酸化炭素が排出されます。

それだけでなく、焼成する時に、炭酸カルシウムが熱分解されるので、ここでも二酸化炭素が出ます。

セメントをつくるには、セメントの量と同じぐらいの二酸化炭素が出ると言われているのです。

ただ、ここにも脱炭素の流れが及び、二酸化炭素削減の技術が開発されています。

コンクリートをつくる際のセメントとの混和材に、二酸化炭素を含ませた混和材を混ぜてつくる技術です。

まず、混和材に二酸化炭素を混ぜるので二酸化炭素が減らせます。

混和材を入れることで使われるセメントの量が減るので、ここでも少し減らせます。

厳密に言うと、混和材に二酸化炭素を含ませるのに、二酸化炭素が出るかもしれません。

脱炭素と言っても、簡単にはいかないのです。

生物が活動すれば二酸化炭素が出るのが世の常です。

その二酸化炭素を減らそうとして活動しても二酸化炭素が出てしまうかもしれません。

それでも、減らす技術を考えなければならないくらい、人類がこれまで排出して来た量とは比べ物にならないくらい、20世紀、21世紀になって急激に二酸化炭素の量は増えているのです。

製造工程や材料の工夫ではなく、いっそ光合成するコンクリートが開発できれば良いのですが。