事業主の資金調達の方法の一つである補助金と助成金について書きたいと思います。

まず資金調達と書きましたが、金融機関からの融資では先にお金を借りて事業資金として使うことができますが、補助金や助成金では先にアクションを起こした後に、それが補助金や助成金の目的にあっているということを証明して審査が通ればお金がもらえるという違いがあります。
融資は返さなければなりませんが、補助金や助成金は返さなくてよいお金である分、要件や審査のための手続きは面倒になります。
そのため、中小企業の事業主の方も補助金や助成金の存在は知っているが、面倒なので利用しないという方もいるぐらいです。
また、もらえると言っても補助金などを使って行う事業費用の一部は自己負担となる場合もあるため注意が必要です。特定の事業費用の2分の1や3分の1について支給ということがありうるのです。

次に、補助金と助成金の違いですが、補助金は要件が揃っていても必ずもらえるとは限らず、一定の目的のために設けられた補助金は、その目的によく適うものについてのみ支給されます。
これに対し助成金は形式的な審査はあるものの一定の要件を満たしていれば支給されるという特徴があります。
雇用関係のものが多いのが助成金の特徴です。

行政書士が補助金や助成金に関われるかというと、ザックリした説明になりますが、厚生労働省がらみのものは社会保険労務士しか取り扱えないものが多く、それ以外の補助金などは行政書士でも取り扱えます。

面倒な手続きについてはそう頻繁に利用するものでもないため、事業主側が手続きの知識を蓄えても汎用性があまりありません。そのため自分で手続を覚え面倒な手続きを行うよりも行政書士などを活用した方がよいと思います。
ただし、準備する書類の内容が事業内容にかかわる部分も多く行政書士側だけで手続書類の作成を完結できない部分があるのも事実です。
更に、補助金や助成金の内容は年ごとに変わることもめずらしくないため、専門家と二人三脚で支給に向けて頑張るという姿勢の方が現実的かと思います。