戸籍事務についても電算化が進んでいます。
戸籍のデータ自体が電子データ化されている役所が多いです。

以前使われていた紙の戸籍は「平成改製原戸籍」と呼ばれます。

不動産登記は司法書士業務ですが、少し内容をご紹介すると、相続登記には戸籍を添付書類として添付します。

不動産登記申請もオンライン申請が可能となっていますが、古い戸籍は電算化されないと言われていたため、古い紙の戸籍が使われなくならない限り、完全なオンライン化は無理だろうと言われていました。

申請データーをオンライン申請しても添付するデータがオンラインで送れなければ完全オンライン化は無理なのです。

そこで、申請データはオンライン申請で送り、戸籍などの紙の書類は法務局へ郵送するという方法が取られています。
半分オンラインなので、通称「半ライン」などと呼ばれています。

ところが、古い戸籍も内容を入力し直すことはしていないようですが、紙の戸籍のイメージデータとして電算化され始めました。
こうなってくると完全オンライン化の可能性が出てきます。

ただし、セキュリティの問題は大変重要なので外部からアクセスするような方法だと実現化は難しいと思います。
あくまで申請に必要な個人データをどのように申請に使うか仕組みづくりが重要になってきます。

現在の役所のシステムも外部のコンピュータに接続されていないシステムのところが多いようですが、住民票や戸籍が電子化された時に職員が職務と関係なく個人データを見ていたということがわかり問題になりました。

電算化にあたってはハードとソフトの両面でセキュリティの強化が求められます。

今の法定相続証明情報の申出の制度と共にはじめに一度だけ戸籍データを確認し、後はその結果だけを利用するというのも一つの方法かもしれません。

技術が進むほど誰でも操作可能になってきますが、その分個人情報の保護体制の強化が求められることになります。