建設業許可の申請に関して虚偽の証明書を提出し建設業許可を受けたとして2月17日に千葉県の行政書士が逮捕されてしまいました。

許認可の不正取得というのはたまにあるのですが、建設業許可で行政書士が逮捕というのは数としては多くありません。

申請者が暴力団関係者と繋がりがあるため自分名義で許可を取得することが難しかったことが動機のようです。

本来の申請者名義での申請ができないため他人の名義を借りて許可を取得したようです。

容疑としては建設業法違反ということになります。

申請しようとした者と名義を貸した者、行政書士の3名が逮捕されました。

3人の認否は明らかになっていません。

そのため行政書士が虚偽の申請であることを知っていたかどうかは不明です。

ただ容疑としては本来の申請者が事情を打ち明けて他の2名に協力を求めていたということを前提に逮捕しているようですので、これが事実なら行政書士としては完全にアウトです。

犯行の実態はおいおい明らかになってくると思います。

行政書士の間では反社対策も進められています。

市民からの反社相談があった場合や許認可の申請に関して反社との接触の可能性があるため、研修を行い研修が終わった行政書士に通称グリーンカードとよばれる証明書を交付しています。

弊所もこの研修を終了済みですが、他方で反社関係者が生業を行おうとする場合、実態がわかりにくいということも言えます。

反社勢力が事業を行おうとしているのか、事業者が反社と関わっているのか曖昧なところがあるからです。

そのような場合にどのように対処するかは研修を終了しているかどうかというよりも士業の倫理や経営判断ということになってきます。