尖閣諸島で中国との緊張が高まっています。

これまでも領土領海の問題については争いの元となっていましたが、この地域の問題については棚上げするというのが両国間での暗黙の了解となっていました。

それが中国の公船や漁船の出入りが頻繁になっていき、中国の海警局の武器使用条件を定める海警法が改正され今年2月に施行されるという事態になっていました。

日本政府も最近尖閣諸島に上陸目的で接近した場合威嚇射撃ではなく、相手を負傷させる可能性がある危害射撃が可能であるという見解を示すようになりました。

中国側は領海内で法執行を行うのは当然として、尖閣諸島が自国の領海内であるという発言をしています。

それだけ日中間の関係がうまくいっていないということになります。

ただこれは日本との間だけでなく、現在中国はフィリピンやオーストラリア、近隣のアジア諸国とも領土問題で揉めており、領土や領海についての拡大思考が現れています。

日本について言えば日本との関係だけでなくアメリカ(U.S.A)との関係も影響してくるため、アメリカが日本側についていることは領土問題を刺激すると同時にアメリカの軍事力が威嚇にもなるというパワーバランスの下で現状が保たれています。

尖閣諸島で中国側が日本側を刺激することは、日本の自衛力強化やアメリカ軍の必要性を強調することになるため、基地問題で日本政府と揉めている沖縄県にとっては、中国側が日本政府の後押しをしているような皮肉な結果となってしまっています。