外国人技能実習生が会社側が在留資格の更新を怠って実習が続けられなくなったとして損害賠償を求める訴えを大阪地方裁判所に提起しました。

技能実習生の場合監理団体や受け入れ先企業が外国人実習生の在留についてのフォローをすることになりますが、パスポートや在留カードは会社が預かっていながら在留資格の更新を怠っていたというのです。

詳しい事情は訴訟手続の中でわかってくると思いますが、実際どのような状態だったのか今の時点ではわかりません。

会社側は更新手続きが間に合わないため給料は支払うので一時帰国してほしいと説明したら、この実習生が失踪したと言っているようです。

本当に更新を忘れてしまっていた可能性もありますし、実習生を切ろうとして更新できなくなったことを理由としている可能性もあります。

ただ一時帰国やその間の給料を支払うという条件提示が本当なら、本当に忘れてしまっていたのかもしれません。

行政書士の仕事では申請期間が短い状態で仕事の依頼をされることがありますが、あまりに短いと申請に入れないということもありえます。

更新期限や申請期限が迫っている場合、だめかどうか申請してみて損はないという考えはお客さんの方にも行政書士の方にも持っている人がいると思います。

報酬さえ発生しなければどちらにもあまり損はないようにも思えますが、そのような申請が続いた場合無理な期間で申請してくる代理人という印象を持たれてしまうリスクというのは存在します。

じっくり審査されると困る事情でもあるのかという印象を持たれないとも限りません。

お客さんとしては短い期間でも仕事を受けてくれれば希望に沿った業務処理をしてくれると考えるかもしれませんが、本来はそうならないように管理することが大切だと言えます。

本件についてどのような判決が出されるかまだわかりませんが、更新意思があるのであれば早めに準備するに越したとことはありません。

まして人材確保の必要があるのであれば何故監理団体が入っていながら、このようなことになっているのか理解に苦しみます。

この実習生が他の職場で働きながら訴訟手続に入れいるように支援した団体があることがまだ救いなのかもしれません。