小林製薬の「紅麹コレステヘルプ」を飲んで、腎機能障害が生じたり、死亡につながっているのではないかという疑惑が出ています。

原因は、プベルル酸という毒性の高い成分ではないかと言われています。

ここへきて、紅麹菌には、プベルル酸は生成できないのではないかという見解も出てきています。

プベルル酸の特殊な分子構造からすると、紅麹菌には作れないのではないかという見解です。

この他、同社の問題の製品からは、プベルル酸以外にも複数の化合物が検出されています。

原因は、プベルル酸ではないかもしれないし、プベルル酸だとしても紅麹菌によって産生されたものではないかもしれないのです。

小林製薬から何の情報ももたらされないという一部報道がありますが、隠しているというより本当にわからないのだと思います。

わからなければ仕方がないということではなく、販売している製品の毒性については知っておいて欲しいところですが、実際に事が起こってしまった以上、重要なのは早期の原因の究明です。

マスコミの中には小林製薬がやっとプベルル酸の混入を認めたなどの報道をしているところもありますが、重要なのは、この状態で小林製薬が認めたとか認めないとかいうことではないはずです。

原因が何かわかっていないのに小林製薬が認めたところで、それが原因として特定できたことにはなりません。

医薬品を飲めば良いところを、同社が健康食品として販売していたものを飲んで健康被害が出たのだから、責任を追求したいという気持ちはわかりますが、まずは原因の特定が先です。

その原因に対して、小林製薬に責任があるのなら、責任の追求は後からでもできます。

ただし、お亡くなりになられた方が戻ってくるわけではありません。

これ以上の被害者や関連物質による被害を拡大させないためにも、原因の究明が最優先です。