スリランカ人のウィシュマ・サンダマリさんが入管施設内で死亡した事件について、調査がなされ、出入国在留管理庁は名古屋出入国在留管理局局長や当時の次長ら4人を処分する方針を決めました。

職員の処分決定が発表された後、家族が施設内の防犯カメラの映像を公開するように求めていた件で、ウィシュマさんの施設内での映像が遺族については特別に開示されることになりました。

今日、職員の処分につながった調査の内容について最終報告書として公表され、その中ではDV被害への対応や医療体制に不備があったという報告がなされています。

ウィシュマさんは当初、留学の在留資格で滞在していましたが、通っていた日本語学校で交際するようになったスリランカ人男性からDV被害を受けるようになり、学校を休みがちになりました。

そのまま在留資格が切れてしまい不法滞在となりました。

これにより入管施設に収容されたのですが、約半年ほどで帰らぬ人となりました。

最終報告書の内容などから、医療体制に不備があり、連携がうまく行かなかったというような報告がなされていますが、確かに対応は非常にまずかったと思います。

ただ、個人的には入管側にウィシュマさんを非人道的に取り扱おうという意図はなかったのではないかと思っています。

ウィシュマさんは在留資格が切れそうな時期に難民認定の申請をしていたようです。

詳しい事情はわかりませんが、個人的にはウィシュマさんが本当に難民だと主張したかったのかどうか疑問に思っています。

もし在留資格を延ばすつもりで難民申請していたのなら、それは決定的にまずい選択だったと思います。

もし本当に難民ではないのに在留のために難民申請をしたのなら、不法滞在しようとする人間であるという印象を入管側に与え、更には当初の留学自体も疑われる原因になってしまうからです。

犯人探しをしようというわけではないのですが、もしこれを日本人がアドバイスしていたとしたら、そのような誤ったアドバイスをした人間にも責任があるのではないかと思います。

入管施設側の対応に加え、日本に滞在する外国人に関わる人間が、それぞれ少しずつおかしな対応をすることにより、誰も意図していない結果が生じてしまったのではないかと思います。

既に言われているように人権意識の低さや緊張感のなさは大きいと思います。

しかし、このような事が起きないようにするための法制度なのですが、そのような法制度が整備できていないというのが現状です。

改正のための法案は廃案となるような内容だったことは記憶に新しいところです。