年金の運用が3四半期連続で赤字になっています。

第2四半期(7月から9月)の運用はマイナス1兆7720億円でした。

1兆7720億円の赤字ということになります。

マイナスが大きかったのが外国債券です。

海外の中央銀行が利上げしているのはご存知だと思います。

金利が上がると、通常債券が下落します。

銀行にお金を預けても金利がつくのに、リスクを取って債券を買う必要がないからです。

外国が利上げしている影響で、日本は円安になり、年金の運用も悪化します。

それに加え、最近まで日本株の株価が上がっていましたので、日本株にも投資しています。

そこへ来て株価が下落し、損失も出てきます。

個人投資家と異なり、過去の投資分について株価が上がった時に全額売って利益確定というわけにはいきません。

当然持ち続けた分は損失が出ます。

怖いのは、下落した分を均そうと、次の運用先としてナンピン買いしてしまうことです。

個人投資家のように高くなった時に全額売って、読みにくい局面では運用しないというわけにもいかないのです。

海外のスポーツ選手では、複数年で数十億円の報酬を得る選手がいます。

国民年金の運用額を数千億円から数兆円増やせるなら、報酬として複数年で数十億円払っても、そういうトレーダーを使った方が安上がりということになります。

機関投資家という層は存在するのですが、個人のトレーダーと契約という話はあまり聞きません。

政府が直接契約しなくても、投資顧問会社などが雇っているということなのかもしれません。

運用実績が上がればよいですが、大きな損失を出したら袋叩きに合いそうな気もします。

全額特定の人に任せろとは言わないまでも、運用能力の高い個人トレーダー枠などがあっても良いのかもしれません。