はやぶさ2が小惑星リュウグウから持ち帰った砂の分析が進んでいます。

リュウグウから持ち帰った砂の中に、生物の遺伝に関連する物質の1つであるウラシルという塩基が含まれていたことがわかりました。

ウラシルはRNAを構成する塩基の1つです。

遺伝情報を伝達するのに使われます。

DNAには塩基にチミンも含まれますが、RNAにはチミンがないためウラシルが使われます。

リュウグウの砂にウラシルが含まれていたことがわかっても、リュウグウのような小惑星でできたものが地球にもたらされたのか、地球上でもウラシルが合成されたのかはわかりません。

ただ、地球外でできたこのような物質によって地球上で生物の遺伝が可能になった可能性はあります。

更に、既に地球外で生命の元が誕生していて、隕石の衝突により地球にもたらされたという説を補強する事実にもなります。

この他ビタミンB3も見つかっていて、生命が地球で誕生するのに、惑星からの物質が役立った可能性は高いように思えます。

リュウグウの砂は、日本以外にも配られ、世界14カ国の研究者によって分析されているため、これからまだ新たな発見があるかもしれません。

それにしても小惑星の名前がリュウグウで、発見された物質がウラシルという、ちょっとウラシマに似ているのは偶然だとしても面白いと思います。

分析をしている研究者が一気に年をとらないことを祈りたいと思います。