終戦記念日前後には、先の戦争にまつわる話題が取り上げられます。

日本での戦争中の厳しい状況を伝えるものが中心です。

ただ、世界を巻き込んでの戦争ですから、日本だけが厳しかったわけではありません。

私は戦後世代ですので戦争中の記憶を語ることはできません。

後から学んだ事実として、フィリピン(フィリピン共和国)でのBC級戦犯の釈放があります。

終戦間もないフィリピンで一時期大統領を務めたエルピディオ・キリノ大統領は、自らの家族も日本軍に殺されています。

奥さんと次男、長女と三女の4人です。

先の戦争でフィリピンは明らかに巻き添えと言っていい状況です。

戦後は長く、米軍のスービック基地が残ることにもなってしまいました。

戦後の反日感情も高かったと言えますし、政治家として次の選挙を考えれば、日本を叩くメリットはたくさんある状況でした。

それにもかかわらず、キリノ大統領はフィリピンに長く恩恵をもたらすであろう日本人に憎悪の感情を残さないためにという理由で、モンテルンパ刑務所に収容されていた日本人BC級戦犯105人全員に恩赦を与えました。

先の日本の戦争について反省めいたことを書くと、自虐史観などと言われることがありますが、打算や私情を超えたこの決断に、敗北を認めざるを得ません。

日本人に都合が良いからということではなく、将来の両国の国民の関係を形作るこの政治的な決定を讃える気持ちになれない人は、本当の敗北者と言って良いのではないでしょうか。

戦争を起こさないことも重要ですが、そのフィリピンを犯罪の隠れ蓑に使って犯罪を犯している日本人を生み出してしまっている現状を変えていかなければなりません。