京都の外科医が、仲間とおいしい嚥下食を開発し続けているという記事を読みました。
お医者さんですから、食べ物を咀嚼しづらくなった患者さんのために嚥下食に関心を持つのはわかります。
その他にメンバーは和菓子職人や料亭の料理人、焼き物職人やお酒のメーカーの社員などがいます。
考えてみれば、食べ物の形が変わるということは、味にも影響が出るので料理人や形に応じた器が必要になります。
このようなメンバーが揃うのも、京都という伝統ある街ならではといったところかもしれません。
ただ、ご本人たちは、今必要なものを追求しているだけなのかもしれません。
老化と共に食べ物を咀嚼したり飲み込みにくくなったりすることは、想像がつきます。
その他にも食べ物を飲み込みにくくなる場合があります。
脳卒中や脳梗塞などにより、運動機能に影響が出て、食べ物が飲み込みにくくなる場合です。
このような病気により、機関に蓋をする反射機能に影響が出れば、誤嚥の原因になります。
体が弱っている時に誤嚥が起きると、誤嚥性肺炎などにつながってしまいます。
場合によっては命取りとなるのです。
だったら無理に食べなくてもよいのではと考えるかもしれませんが、おそらく現場の医師としては自分の口で食べ物を食べて体力や気力を回復していく患者を見て、食べることの重要性を再認識してこのような活動を行っているのではないかと思います。
食べ物にこだわることは食い意地が張っているようでマイナスに捉えられることがありますが、生き物としてからなずしも悪いことではないのです。