家系図の作成について書きます。

家系図の作成については裁判例があります。
無資格の方が依頼を受けて家系図を作成していて、これが行政書士法に違反するのではないかという裁判になりました。
結論から言うと、無資格者が作成しても問題がないということになりました。

なぜかこの裁判例から行政書士が家系図を作ってはいけないと誤読する人が出ましたが、無資格者が作って問題ないということは行政書士が作っても問題ないのです。
つまり行政書士の独占業務ではないということがはっきりしただけです。

行政書士業務への影響は、行政書士は職務上請求書という書類を使ってお客さんの住民票や戸籍類を取得することができますが、家系図の作成に使うことはできないということになります。

ではどうするかということになりますが、単にお客さんから委任状を取って請求するだけの話です。
無資格の方が請求するのと同じ手続きを踏めばよいということになります。

家系図の作成は以前から行政書士が行ってきました。
家系図を専門にやっている行政書士もいて、戸籍だけでなく、お墓の拓本を取ったり、仏教徒とは限りませんが、例えば菩提寺に出向いて戸籍以上に先祖を遡った家系図を作成する先生もいらっしゃいます。
専門にやっている事務所に依頼する利点はノウハウがあるだけでなく、過去に依頼を受けた資料がありますから、遡ると別のお客さんの資料とつながるという事がありうるのです。

残念ながら弊所は家系図を専門に行っているわけではないので、菩提寺に出向いての調査などは行っておりません。
戸籍で遡る範囲のものであればご相談ください。

相続をきっかけに作成することもできますし、相続と無関係に作成することもできます。