行政書士の仕事として成年後見の仕事があります。

以前記事で弊所でなぜ積極的に成年後見の仕事を取りに行かないかということを書きました。

成年後見人には行政書士に限られず他士業でも士業でなくても成年後見人になれますが、あまり良い評判を聞きません。

もちろんきちんと仕事をされている先生はいらっしゃいます。

やってもらいたいことと法律上の制度の間にギャップがあることも被後見人の側の方たちが不満を持つ原因なのだと思います。

いずれにしても心身の自由が効かなくなってきた時に必要になる制度ですから信頼の置ける人に頼むのが一番です。

成年後見とは心の病気や認知症などにかかってしまった人のために保護者を付す制度です。

士業の先生に成年後見人になってもらうのは通常法定後見という種類です。

法律上の制度で成年被後見人のために後見人が付される制度です。

日常用語でも後見人という言葉を使うことがありますが、ここでご説明しているのはあくまで法律上の立場にある人のことです。

成年後見人に就任した場合、権限ややらなければならないことは法定されています。

後見人などを付ける際は必ずこの制度を利用しなければならないわけではなく、任意後見というものもあります。

任意後見は士業に限らず特定の人に契約で頼んで後見人をやってもらいます。

通常公正証書で後見契約書を作成します。

後見人の権限ややらなければならないことはこの契約内容により異なってきます。

士業に頼む法定後見では財産管理が中心になり療養看護まではフォローできないことが多いと思います。

療養看護をしてもらいたいからと任意後見を選択してみても結局財産目当ての人が就任してしまうと看護をしているようでいて財産を使い込まれるということも起こりえます。

結局士業であってもなくても信頼の置ける人にしっかりと職務の範囲を確認して依頼するというのが大切です。

ただ、この信頼が置けるというのが難しく、本人が信頼する人はいるかも知れませんが信頼に答えてくれる人かどうかわからないという問題があります。

健康なうちに見つけておくに越したことはありません。

法定後見や任意後見の内容や手続きについてはいずれ別の機会に書きたいと思います。