ネットにアップされている著作物を許可なくダウンロードすることを違法とする著作権法の改正が自民党で承認されていましたが、今月に入って先送りが決まりました。

ただし、今国会での改正案の成立はまだ可能性が残っています。

漫画家協会などからも研究や表現に対する萎縮的効果をもたらすことから規制の対象範囲を絞り込んだほうが良いのではないかという意見も出ていました。

改正を主導しているのは文化庁ですが、自民党議員に説明するために配った資料に賛成意見の水増しがあったのではないかと問題になっています。

この資料には文化審議会著作権分科会でどんな意見が出たかが記載されています。

問題となっているのは慎重派の意見を掲載せず積極派が主流であるかのうような記載の仕方になっていることです。

他にも国際的に全面禁止が主流であるかのうような説明がありましたが、フェアユース規定がある国もあるので都合の良い国を選定して全面禁止が国際的な潮流であるかのうような説明がなされているということになります。

専門家の意見なども踏まえもう少し議論の必要がありそうです。

影響範囲が広いだけに慎重な検討が必要です。

罰則規定など対象範囲や違法な行為などを絞り込んだ改正案にならないと批判が出ることは目に見えています。

著作権の点からは明らかに違法な行為がまかり通っている現実はあるので現実的な法改正がなされれば良いなと思っています。

単に規制の問題だけでなく著作物の利用にも一石を投じる問題になりそうです。