政府が原子力発電所に対する政策を大きく方針転換していることに関連して法改正がなされようとしています。

原子力の憲法と言われる原子力基本法の改正です。

専門家も運転延長ありきで、上位法を改正するなら本末転倒という指摘をしています。

原子力基本法は原子力利用の理念など哲学や方向性を示すものとして機能しています。

今回運転延長を認めるにあたって、この理念的な部分まで法改正してしまおうというものです。

法改正があったということはすぐに忘れ去られるでしょう。

その後、原子力運用に関する方針転換をする時に、原子力基本法の理念とも矛盾しないのだという言い訳が可能になります。

この法改正の意図から見えてくるものは、遠慮なく原子力発電を推し進めるのだという政官一体となった強い意志です。

官僚と政治家が原子力発電を推進するということで意見が一致しているのだと思います。

政府は現在、少子化対策に躍起になっています。

ここ最近の政策に基づく現象ではなく、長期的な展望がかけていたために起こっている現象です。

原子力発電についても同じようなものを感じます。

経済や電力供給のことを考えあまりにも安易に原発に依存しすぎだと思います。

管理の難しさや、廃炉にかかる時間と労力に比べて、長期的な展望が欠けていれば、いずれ放射性廃棄物について「異次元」の対処が必要になることは目に見えています。

安全に暮らせる場所を減らしていく姿は異様にさえ感じます。

それとも、少子化なのだから安全に暮らせる場所が減っていても問題ないではないかということなのでしょうか。