このブログで何度か取り上げた入管法改正案が事実上廃案となります。

与党が強行採決すれば法務大臣か総理大臣の不信任案が提出れるのではないかと思いましたが、結局廃案ということになりました。

国会の混乱が避けられないことやコロナ下のこの時期に支持基盤を揺るがすような行動はとりにくかったのだと思います。

反対運動をしていた人達は廃案に追い込めたことを喜んでいますが、廃案にできたと言っても現状の入管法の運用が改善されたわけではないと抗議活動へ気を引き締めるような意見も既に出ています。

法案の内容だけでなく入管の収容施設に収容されていたスリランカ人女性が死亡した問題もあり、入管施設での外国人の取り扱いや入管法に対する厳しい意見が出ていました。

この問題については以前から外国人を支援しているような人ほど改正案に厳しい意見を持っている印象があります。

入管法の改正案に問題があり野党側からは修正案も提案されていました。

中途半端な改正なら改めて作り直した方が良いということは言えますが、せっかく作った改正案を実現しないのはもったいないという意見も野党議員の一部にはありました。

結局外国人自身や日本人の中にも抗議活動をする人が出て、野党議員を後押しした形になります。

与党側が単に折れたのか、野党側が他の問題を含めた駆け引きで何か代償を払うことになったのかは興味のあるところです。

政治の場で選挙権を持たない外国人の利益を考慮するきっかけを作れたことは日本人にとっても大きな収穫かもしれません。